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PCoMSセミナー

2017/9/1 (金) 15:00-17:00に、東京大学物性研究所 杉浦祥さん に「熱的量子純粋状態による経路積分と、そこに現れる対称性、エントロピー 」の題目で講演をしていただきます。興味のある方はぜひご参集ください。
日時 2017年09月01日
15時00分 から 17時00分 まで
場所 物性研究所本館6階 第6セミナー室(A616)
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日時:  2017年9月1日(金)  午後3:00~午後5:00
場所:  物性研究所本館6階 第6セミナー室(A616)
*開催場所が通常と異なりますのでご注意ください。

講 師: 杉浦祥さん
所 属: 東京大学物性研究所
題 目: 熱的量子純粋状態による経路積分と、そこに現れる対称性、エントロピー  
要 旨:
最近、佐々と横倉により、古典粒子系において熱力学エントロピーがネーター不変量として特徴づけられる事が明らかにされた[1]。この研究において、ネーター不変量を生み出す対称性は非一様な時間並進であり、この時間並進対称性は熱力学と整合するような古典粒子軌道たちに対して見出される。
対称性としてのエントロピーの存在は、エントロピーを変数に持つ有効作用の存在を示唆する。そこで、我々は孤立量子系に外場を掛ける系を解析し、その系の運動を記述するエントロピーを変数に持った経路積分の構成を目指す[2]。この経路積分において、系を駆動する有効作用は熱力学空間上の軌道たちに対して定義され、エントロピーはそれの共役変数と共に現れる。特に、準静的操作においては、この共役変数の並進操作について系は対称性を持ち、エントロピーはネーター不変量として保存する事が導かれる。

[1] S.Sasa, and Y.Yokokura, "Thermodynamic Entropy as a Noether Invariant", Phys. Rev. Lett. 116, 140601 (2016)
[2] S.Sasa, S.Sugiura, and Y.Yokokura, "Thermal pure state path integral and emergent symmetry",  arXiv:1611.07268